『生誕100年 石元泰博写真展 伝統と近代』と私が好きな建築物の話。

こんばんは☺

突然ですが、うちの母が一番住みたい建物は桂離宮だそうです。
一番好きな建築物も断然、桂離宮だそうで。。。


私は小さい頃から何故か古今東西の建築物が好きで、物心ついた時は、家に全巻揃っている『原色日本の美術』の中で【城と書院】の巻が一番好きでよく写真を見たり、小学生の時は近代建築の雑誌を買ったりしてましたけど、ヨーロッパの建築、特に教会や城の存在を知るようになってからは、それが一番好きな建築物で、旅行の時は写真をたくさん撮ったり(フィルムとデジカメの2台持ち🎵)、とにかく建物の隅々を見学したものです。モスクも意匠としてとても好きです😄

あとは、新聞に入ってる物件チラシ、特にマンションの部屋の設計図を見ては、自分の好みの間取りを考えて適当に設計図を書いていました。
自分は一軒家に住んでいるのに、小学生の時は、マンションの広いメゾネットの間取りに憧れて、と言うか当時そんな間取りの設計図は見たことなかったと思うのですが、自分で想像して書いていました💦
人形の家も戸建てタイプより、マンションぽい間取りが好きで、箱とかで自分で作って、それも段差があるタイプが好きで、一段高くなっている広いスペースにグランドピアノを置いてたなぁ。段差で居住空間を分ける、みたいな。そう言えば、昔の親戚の家の広い応接間が2段くらい階段がついていて中央が低くなってるのも好きでした。

 

私が一番好きな建築物、住みたい建物ってどれかなぁ。
様式で言うと、ゴシックやバロックが特に好きなので、外側はケルン大聖堂が一番好きで、シャルトル大聖堂、ミラノのドゥオーモ、ウェストミンスター寺院。あとフィレンツェのドゥオーモも外壁は好き。内部だったら、ベルニーニが好きなので、サン・ピエトロ大聖堂やサンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会とかかなぁ。
でも、なんと言っても、最近はドイツのヴュルツブルクレジデンツとヴィースの巡礼教会❗ルートヴィッヒ二世のノイシュヴァンシュタイン城リンダーホーフ城も良いよなぁ。住むならこの4つのどれかかなぁ😌

……と、思ったのですが、実はドイツに行ったことがないのです、私💧
最近海外へ行ってなかったので、近いうちにアブダビ(シェイクザイードグランドモスクが見たい)&ドバイかドイツに行きたいと思っていたら、このコロナですよ。なので、もしかしたらもう行けないかも知れないです。残念だなぁ😢
実は英国にも行ったことなくて、もし行ったら、毎日ビクトリア&アルバート美術館に行ってあれこれ見たいと思っていたのに。。。無念😫

でもまぁ、「部屋」として住むなら、これら全部は広すぎるし、他人が一緒に住むのも好きじゃないので、もっと手狭にユイスマンスの『さかしま』のデ・ゼッサントみたいな趣味趣向をこれでもか❗❗とつぎ込んだ部屋を作りたいけど、考えてみたら、結構、今住んでいる部屋は実現している気がします。なので、問題は「側!!」ですね🎵

一昨日、仕事をしていて気持ちが荒んだので、日光を求めて、職場で唯一、南から陽が差す廊下の窓まで歩いていって外を眺めたら、空はまぁまぁ綺麗だったのに、景色は「汚っ😫」だったのですよ。
もう無秩序に色々なデザインのビルがひっちゃかめっちゃかに並びすぎていて、趣も何もなく、本当に汚い景色で泣きたくなりました。ここ15年くらいの東京の景色ってほんと悪くなった気がします。
数年前までいた職場は32階くらいで、丸の内のビルが「ずんら~~~~~~っ」と並んだ景色が見えたのですが、昼とかにそれを見て、真面目に「ばっかじゃねぇのーーー怒」(言葉が汚くてすみません)と何度も思ってたことを思い出しました💧
でもね、建築物として全然綺麗じゃないあのビル群の一つ一つの窓の向こうに人が超たくさんいて、電話が鳴りまくりで、皆お金の話とかしてるんだろうな、って。なんて価値のない無数の群衆!!と思っちゃって、無性に腹が立ってきたのです。
学生の頃、ニューヨークの383マディソン・アベニュービルから隣のクライスラービルとかニューヨークのビル群を3週間だけど毎朝見ていた時は全然感じなかったのになぁ。あと近現代建築だって結構好きなのに、東京のビル群の景色は本当にセンスがないって思います。東京に住んでて辛いですもん、何故か😞
ただ、夜景の丸の内ビル群は昼間の汚い外見をすべて闇がかき消して、灯りが彼方此方点っているのがとても綺麗で写真撮っちゃったなぁ。まぁ、その向こうで残業してるんだな、と言うのは置いておいて😅

フィレンツェに行った時に店などが建ち並ぶ路地を抜けると、あの緑やピンクの大理石の美しい外壁のドゥオーモが突然現れたのは本当に驚きました。そして、この街にはこの建物が何百年もずっとあって、ここに住んでいる人は毎日あの世界最高峰の芸術建築(宗教建築だけど)を目にしているんだなぁ、一体どんな価値観なんだろう、と思いました。
日本で言ったらそれは奈良や京都のお寺とかで、私も昔は好きでよく行きましたけど、なんでしょうか、なんとなくそこまでのエンパシーを感じたことはなかったのです。それがイタリアへ行くとどの街も建物がとても良くて、例えば絵は日本画の方が好きなのに建築物はヨーロッパの方が断然合うって自分でも不思議な感覚です。あ、でも明治時代の建築物はとても好きです😄自分が小説で文章を書くとしたら明治時代の和洋折衷の建築物の方が好きかも。

相変わらず話が遠回りしましたが、表題の『石元泰博写真展』の話です。

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生誕100年 石元泰博写真展 伝統と近代|東京オペラシティアートギャラリー

私が石元泰博について知ったのは10年くらい前に実家に帰った時のこと。
実は実家にはテレビがないので、テレビ命❗の私でも、実家に帰ると一人暮らしの家には持ってこられない大きい美術系の本を読む、クラシック音楽を聴きながらお茶を飲む、最近では母が500色の色鉛筆を買ってウィリアム・モリスの塗り絵をしているので、一緒に塗るとか、そう言う帰省ライフを送っているのですが、ある時、桂離宮の話になり、母が持っている写真集を見せてくれました。
六耀社と言う出版社から出た、かなり大判の5,000円もする写真集で、しかもモノクロなのですよ。
これが見るとまぁ凄い内容で、、、桂離宮のあんなところやこんなところを縦横無尽に切り取った、、、ブログ書いててなんですが、これ以上は筆舌に尽くしがたい写真の連続なのです。
一応、本の表紙はこんな感じ。

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https://www.rikuyosha.co.jp/products/detail4257/

他にも画像検索でご覧いただけると思いますが、実物の写真はもっと凄いです!

で、最初は桂離宮の凄さを母は説明したかった様ですが、「いや、ちょっと待って。これ、写真が凄すぎない????桂離宮、好きなように撮って良いよって言われても、この石の並びや、桂離宮のためにわざわざ選ばれたであろう、この一つ一つの石の素晴らしさをクローズアップした写真、普通撮る??????え、カメラマン凄すぎじゃない?????」って私が言ってから、母も「わ、ほんとそうだね」って話になり、大変盛り上がったのでした。
昔だったので、すぐネットで調べてどうこうってことにはならなくて今に至っているのですが、今回の写真展紹介にも載っていたシカゴの写真

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《シカゴ建築 860-880 レイク・ショア・ドライブ・アパートメント(ミース・ファン・デル・ローエ)》ゼラチン・シルバー・プリント 1966年 高知県立美術館蔵 ©高知県石元泰博フォトセンター

も含めて、「いや、建築物の写真の撮り方、凄すぎでしょ!!」って思っていたら、石元泰博アメリカで農業→建築→写真って順でちゃんと大学で学んだのですね。

今回、母から突然「これ見に行ったらどうでしょうか?」ってメールが来て、「??」と思ってリンクをクリックしたら、この石元泰博の写真展だったので、おお!これは行ってみたい!と思った次第。
私が大好きな三島由紀夫の写真もあるみたいで、あの様に建築物を撮る人が人物をどう撮るのか大変楽しみです。オペラシティの広大な敷地で展示されるので、予約制ですし、十分時間を取って見に行きたいと思います。ただ、母がコロナの所為で東京に来るのを控えているので、一緒に見られないのが残念だなぁ。

と言うことで、今回の写真展は3ヶ所でやる様ですが、
一番広い東京オペラシティ アートギャラリーの開催期間は

2020年10月10日(土)~2020年12月20日(日)。
来館日時はHPにて要予約です。

私はこれから行く予定ですが、ご興味が湧いた方は是非ご覧になってみはいかがでしょう🎶

⬇見に行った感想を書きました❗とにかく凄かったので是非お読みください😄

osenseitoosaitousama.hatenadiary.org