花組2回目を観たら『アウグストゥス』がとても良かった話と3回目を観たら「ちょっとここはなぁ」と思ったとことカエサルに俄然興味が湧いた話

こんばんは。
昨日は花組公演3回目の観劇に行ってきました。

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まずは2回目を観た感想から書いてみようと思います。

 (初回観劇の感想はこちら⬇)

osenseitoosaitousama.hatenadiary.org

 

いやぁ、1回目の観劇から2日後に2回目を観たのですが、2階のS席センターで観た所為なのか(上からの眺めの方が芝居が観やすかった)、お芝居『アウグストゥス』がとても良かったです❗❗(1回目は1階中程列、上手)みんなの気迫が凄いのは前回もでしたが、更に伝わって来るものがあり、内容もよく理解出来ました。

初回は結構驚きと言うか「???」って、すぐ分からないことがいくつかあったため、なんとなくこちらの観る気持ちが整っていなかったのか、2回目は、いちいち疑問を感じずに作品世界に没頭出来ました。

1回のみの観劇でイマイチ、と思った方は是非2回目をお薦めしたいです❗❗

で、昨日の3回目の観劇は、
2回目に観たとき、「お嬢様はカエサルが暗殺されたその日に自ら命を絶ったのさ」って召使いが言ったのがよく聞こえたので、やっと、「やっぱりそうか、初めて礼拝堂で会った時はもう死んでしまっているのかな?とは初回から思ったけど、一体どの場面で死んだんだろう?」と思って、3回目は特にそこを気をつけて観ました。

ポンペイアの流れとしては、

カエサル暗殺を企て、祝いの場に登場
家にオクタヴィウスが剣を持って訪ねて来る
夢で憎しみの神々にうなされる
カエサル暗殺
オクタヴィウスの家に行くが、「全部あなたの所為よ!」とオクタヴィウスの母に言われ飛び出す
広場で憎しみの神々たちに囲まれて苦しむ(この辺で自刃??)
礼拝堂でオクタヴィウスに出会う
アクティウムの海戦で女神的な登場
礼拝堂で再びオクタヴィウスに会う
昇天

って感じでしょうか。

なんと言うか、別に長くもないヅカファン歴18年の演劇素人の私が3回目を観て思ったのは、

ポンペイアが死んでしまったところを舞台上で見せて、その後、礼拝堂でオクタヴィウスが出会ったのはポンペイアの成仏していない霊だよと観客だけは知っていた方が、ポンペイアが「あのアナタの心の中に新たな何かがあるはず」(台詞の詳細が思い出せず、、、😅)と結構大事なことを伝えることで、オクタヴィウスが自分がなんとかしなくては!となり、最終的にアクティウムの海戦へ自らの意思で向かうことになる所がもっとグッと来るのでは?

その方がアクティウムの海戦でポンペイアが現れた際に観客が一瞬「え?なんで???」って人外感的ものに困惑しないのでは??

最後の礼拝堂の所も、オクタヴィウスが召使いにポンペイアの話したら、突然歩いて出て来ました、、、って感じではなく、もっと3人が最初から交差する感じでも?

最後、今も成仏していないから礼拝堂にいた?ポンペイアが、「このことをあなたに伝えたかったの」レベルではなく、「あなたにこのことを伝えるために、待っていたの」、で、伝えたので、「私はもう行かないと」くらいの意思があった方が、
そこまでにポンペイアが死んじゃったのでは?って思っていた人は「もしかしてポンペイア死んだと思っていたけど、あれ、違うのかな、、」とか、「え?死んでたの?いつから?(あのときから今まで成仏しておらず礼拝堂にいたの??)」等々の困惑や、

「え?オクタヴィウスはポンペイアの死をしったらばかりなのに、突然もう行っちゃうの?」と、れい華コンビ最後のシーンの大事なところなのに、数々の「なんで?」を感じることが減って、観ている方ももっと芝居に集中出来て良いのでは、、、と思いました💧

あわよくば、オクタヴィウスに「行かないでくれ!」くらい言って欲しいところでしたが、まぁ、ここでこれはやり過ぎか??

なんせ、華ちゃん退団てことでファンは分かってるので、「もう行かなくちゃ」的な台詞はいちいち余計な「?」を感じさせずに、れい華コンビの別れだけに感情移入させ、分かりやすく泣かせてくれても良かったのでは?

と、ファン的にはもっと単純に感動的なものにしても良かった様な気もしました。

田淵先生がどうしても、
あのときポンペイアは既に亡くなっていたのか!!!
とオクタヴィウスと観客に衝撃を与えたかったためなのか、ポンペイアの死を隠したことで、他の場面も若干ぼやけてしまった感は私にはあった様な気がしました😵


まぁ、私の作品じゃないので別に仕方ないのですが💧やはり宝塚はファンのリピーターが多いので、1回目の観劇が勝負だと思うのですよねぇ。

1回観て、これはチケット買い足さないと❗または、スッゴく良かった❗❗何度も観に行くべし❗ってムラの口コミで通わせるためには、初回観劇で「???いまいちよく分からないまま終わっちゃった😵」「れいちゃん、アウグストゥスって名前じゃなかったんだ~、くらいしか感想がない💦」と思わせない様にすべきなのかもな、と今回は久々に真面目に考えてしまいました。


まぁ、私が5回以上通いたいときは贔屓やトップコンビなど、好きな人が退団するときなので、必然的に感情が高ぶって必要以上に泣く❗ってことが多いですが、今回はまだ華ちゃんの退団を受け入れたくないために、私自身、観るときの感情を抑えてるのかも知れませんけど。。。

でも、つまらない作品ではありません❗人数が少なくても十分迫力もありますし、みんなの芝居も上手いので飽きることはないです😊


さて、3回目を観て、やっと本気で、「カエサルって、なんでオクタヴィウスを自分の後継者に指名したんだろう」と思いました😵

政治経験も戦争に行ったこともほぼなかった、ひ弱なたった18才の若者、オクタヴィウス。

カエサルには、一緒に政治について語り合い自分の子供の様に可愛がってきた優秀なブルートゥスと戦争の英雄でもある成り上がり者アントニウスクレオパトラとの子供カエサリオンもいたのに。

舞台中、ハッチさん演じるカエサルが「民衆は英雄を求めている、私はそれになるのだ❗」と言った時に、私の頭では「民衆が求める英雄に私がなってあげるのだ」と言った様に変換されました。(この「なってあげる」とは、上から目線じゃなくて、政治とはこう言うもの、みたいな感じの意味で)

そうなれば、反対する者も多くなり最終的に暗殺される可能性もあることがカエサルには分かりつつ。


私、キムシンが昔、月組で作・演出した『暁のローマ』で、カエサルが殺される際、ブルートゥスを観て、「ブルートゥス、お前もか、、、ならば、良い」と言った台詞が、なんだかんだで未だに忘れられません。

実はあの時も、いまいち話に入り込めないまま、バタバタ歴史的出来事が終わって、
最終的に私の頭の中に残ったものは、「カエサルはえ~らい🎶」ってどこかで聴いた歌と「カエサルは~カエサル~~~🎶」って忘れられない歌詞と「ブルートゥス、お前もか」って有名な台詞を言ってたなー、なんでブルートゥスは逆賊になってしまったんだろう、ってことくらいでした。
それ以上、今に至るまで余り考えることもなかったのですが、今回は自分も年を取ったからなのか?カエサルの思い、民衆と共和制と自分が独裁官になることなど、色々な思いを聞いている時に、咲ちゃんが「そこそこ、だ❗❗」と言ったナポレオンの台詞が頭で再生されて、自分でもびっくりしました😅


有名なカエサルの言葉(実際にはシェークスピアの台詞か)に「ならば、良い」と付け加えたオリジナルの台詞に、カエサルが考えていた何かにキムシンの思いがあるんだろうな、と今は思います。


国を作ろうとする英雄の価値観てやっぱり似てるけど結局みんなついて来られないのよね、残念ながら😞
やっぱり戦争が長すぎなんだよなー。

この前、時代は違うけど、アウグストゥスの予習になるかと思って、BSプレミアムの番組『プロファイラー』のカルタゴの将軍ハンニバルを取り上げた回を観ましたが、とにかく戦争が長すぎ💦
と言うか、映画『グラディエーター』もでしたが、家に妻子を残したままろくに帰れず、人生ほぼ戦争??で、とにかく人が大勢死にすぎ。

ローマ討伐を目指して出発するときは10万人の兵士がいたけど、ローマに着く頃は2万くらいになっていて、ハンニバルはそれも見越していた、って死んだ8万人と家族は堪ったものじゃないよなーと思ってしまいました💧
そして最終的に負けたし。


三頭政治もとにかく人が死にすぎで、その内容も、ドラマ『スパルタカス』など、映像にしたらちょっと正視に堪えられない様な残虐なものばかり。

前にも書きましたが、結局このローマの頃から人間の政治の基礎は余り変わっていないんですよね。
身分に関わらず全員参加型の共和制を敷いていても(目指しても)、民衆はいつも心の中では「演説が上手い」英雄を求めている。

三頭政治で「金・富」のクラッスス、「兵力」のポンペイウス、「民衆の心を掴んだ」カエサルで、色々な偶然も重なりながらカエサルが残ったのはやはり必然なのかなー。

そんなカエサルがオクタヴィウスを選んだのは何故だろう、と昨日は過去最高にカエサルに興味が湧いた瞬間でした。
(いや、オクタヴィウスにじゃないのかい?って思うでしょうけど、それが違うのですよね💧💧💧)


さて、そうなると、日本にはカエサルを知るに相応しい著書って結局これになっちゃうのかなー🎵ってのが、スカステでれいちゃんだっけ?も言っていた、塩野七生様 著の『ローマ人の物語』です。
文庫で全43巻もあるんですが、カエサルだけで6巻もあるのは、七生様がカエサルが凄く好きだから、ってのもあるのでしょうか。

20年くらい前に、職場の一番偉い人と七生様の話になり『ローマ人の物語』をまだ読んだことがないと言ったら、翌日6冊くらいを持ってきて下さり、、、ヤバイと焦って読み始めましたが、、、そもそも世界史が苦手で、内容も最初の方は特にとっつきにくく、3巻くらいまで速読しましたが、リタイアしてお返しした苦い思い出😓

今なら文庫の中古は10円で買えるので、読むべき時なのかも知れません。

しかし、月組が始まると今度は頭が南北朝ですから💦💦花組公演中に早く消化して何かを得たいです。

私、原作厨や資料厨ではないので、特に宝塚でやるからって必要以上に本を読んだり調べたりしないのですが、最近は暇だからなのか、もっと作品世界の登場人物を知りたい❗と思う作品が多いからか、よく勉強しちゃっています。
ブログを再開したのもあるかな。

まぁそんなこんなで、せっかく各先生たちが心血を注いで作品を作って下さり、大好きなジェンヌたちが渾身の力で演じているのだから、少しでも多くの何かを得たいのは必然なのかな😄

あ、ショー『Cool Beast』は初回は圧倒されて体感3分でしたが、2回目3回目の観劇は体感20分くらいでこれまた違った意味で大変楽しめました😄

そう言えば、一緒に観劇した友人が、良い❗と思ったジェンヌさんはどうやら青い

騎司くんだった様です🎵

本日はここまで。
それでは~🎶