【ファッション考察 第三段】オーダースーツ実践篇【2】(採寸やデザイン等の詳細決定❗)

さて、このシリーズ4回目の今回はオーダースーツ【2】(採寸やデザイン等の詳細決定❗)です。

 (前回までの連載はこちら⬇)

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今回は2つの服地の候補から最終的にスーツを作る生地を決定し、採寸、そして、スーツの形を決め、見本のスーツを体に合わせてピン止め、スーツの細部(ジャケットの襟やポケットの形、パンツの裾をダブルにするか、裏地の生地や色選び、身頃のボタンの数や種類や色、袖のボタンの数や留め方)、ネーム入れの場所や糸の色など)のデザイン、シャツの生地選び、シャツのデザイン(襟、カフス、ネーム入れ、ボタン選びなど)の全てを決定しました。

生地はやはり、私がこれはどうかな?と言ったピンクのチェックのラインが入ったイタリアの紺地に決定✨お高い生地でしたが、ちょうどお店の記念セールと重なり少しお得になっていたのもあり、こちらに。

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まぁ、無地の良い生地はまた出会える機会もあるだろうけど、気に入った柄物にはなかなか出会えない可能性もあると言うことで😄

この日は全部で約2時間くらいかかったのですが、いやぁ、何に時間がかかったかって、お店にあるサイズ見本のスーツを体に合わせてピンで仮止めすることでした❗
お店とのお付き合いはこれが最初なので、まずは依頼人がどんな体型をしているかを採寸以外に知る大事な行程ですよね。仮縫いとは違うのですが、やはり、これにより出来上がりが少しイメージ出来るので、見ていて大変興味深かったです😵

前回、私が付き合ってスーツをオーダーに行ったのがかなり昔だったので、記憶が薄れているのですが、こう言う行程あったかなぁ。。。
ここをキツくするとこっちにシワが出来るが、こっちをキツくすれば逆にシワが出来にくくなる、とか。単純に、ゆったり=ブカブカしたもの、体にぴったり合った物=サイズをつめた物と言うのではなく、どこを締めて、どこを緩めれば体に合った【着心地の良い】スーツが出来上がるかをピンをうちながら説明してくれました。(「ここが」とか具体的なことが書いてなくてすみません。なんせ細かくて、ブログに書くにはかなり専門的な内容でした。。。)
まさに服作り❗❗って感じでした。

今、Eテレでも放送されているBBCの番組『ソーイング・ビー』を毎週見ていますが、型紙通りに作ったり、モデルに合わせたり、トルソーに合わせたり、既製服をリメイクしたり、とても面白い内容ですが、改めてモデルにぴったり合わせて「着心地良く」作るって大変だな、と思いました💧

日本でも昔、服飾デザイナー育成バラエティ『仕立屋工場』(平成12年❗)と言う番組をフジテレビでやっていて、たぶんこの枠では昔、一世を風靡したカリスマ美容師ブームの先駆け『シザーズ・リーグ』(ちなみに、番組を観覧したことがあります🎵万が一、自分が間違って選ばれたらどうしよう(実際にはきっと先にカットモデルが決まっていただろうから、そんなことはないけど)と変な緊張感があったなぁ。)物作り、制作(製作)過程を観るのが大好きな私としては本当に面白い好きな番組でした❗
しかし、人の髪の毛は私も趣味でよく切っていましたが、洋服だけはまだちゃんと作ったことがありません。いつか作ってみたいな、と言うのがある意味、夢です。(でも、あまり良い生地がないのよねぇ。。。😣)
とは言え、このお店の方々は採寸をしたり、仮縫い状態の状態を見て調整してくれる様ですが、実際に縫っているのは別の所なので、純粋なテーラーとは違うのかな。
高級な服地にはさみを入れるなんて、ほんと緊張の瞬間だろうなぁ、と思います。

デザイナーにパタンナー、縫製師、、、BSテレ東の『ファッション通信』を観ているとパリコレなど、ショーの服が出来上がるまでに人々のとんでもない能力と労力が必要なんだな、と思い知らされます。
この前やっていたシャネルの回顧展は予約したのに体調不良で行けませんでしたが、ビーズ一つ手作業で縫い付けている途方もない作業が実感出来る凄い内容だったみたいですね。

また表参道ヒルズで行われた『エルメスの手しごと展』も、実際にエルメスの工房で商品を作っている職人さんがやって来て、目の前で作業をしてくれるのを観られる内容でしたが、ずっとその場に居られるくらい作業工程が観ていて楽しかったです😌

ああ言うのを実際観ると、「ハイブランド=高い=買えない=縁がない=興味がない(興味を持たない様にする)」って言う単純な(?)考え方を覆してくれるのではないでしょうか。
買えないからって興味を持たない様に自分に思わせるのは勿体ないです。興味を持つのは自由なので、それを無意識に抑えつける必要はないですから。まぁ、興味が湧いてくると、やっぱりいつか一つでも良いから欲しいなぁ、、、と思ってしまいますけどね😅それでも良いじゃないか、と言う。欲しければ中古で買ったって良いし。状態が良くて手頃な物を探すのも楽しいものですよ🎶

突然ですが、私は人間が好きじゃないし苦手なのですが😅自然より人工物の方が圧倒的に好きです。(このブログをお読みの方はよくご存じのはず。)そして人工物は、基本、お金を払って買うものですよね。
そう言う「人が作る、作品が出来る、売る、欲しいと思う、買う」って行程は人間にとって大事だと思います。最後の「買う」って作業は誰にでも簡単に出来ることではありませんが、やはりこの「買う」と言う作業がないと、最初の「人が作る」と言う作業すらなくなってしまうのですよね。(私の様に素人の趣味で物を作っているのとは違うので。)人間は自然の産物だとは思いますが、意図的に物を作り出す能力があって、それってとても貴重だと思うのです。それが人間の社会や文化をつくってきたと思うので。(今は服の話をしてるので、どうしても「芸術=嗜好品」みたいな捉え方になってしまうと思いますが💧)

昔の著名な画家で「生きているうちは1枚も絵が売れなかったけど、今は1億円もする」みたいな話を聞きますが、何百年経っても、ちゃんと「売れる」ことが大事ですよね。でないと、そもそも評価の対象にならない。
その代わり、素人に毛が生えたレベルでも、いざ自分が作った物を売りに出した時点でプロですから、批評されることに覚悟が要るし、人を傷つける物(怪我をさせると言う意味でも)を作ってはいけないと思います。

と言う訳で、話が脱線しましたが、スーツの話です💦

スーツのデザインはパンツの裾は依頼人の希望でダブルにし(せっかくオーダーするんだし、ねって感じで。)ネーム等の刺繍は、たくさんオーダーしている人はもう自分の名前じゃなくて、好きな言葉とか日付とか色々あるみたいなのですが、今回は初めてなので名前をジャケットの内側に(ちなみにシャツの袖部分にもイニシャルの刺繍を。)、袖のボタンは重ね縫いは止めて普通に(これ、私の経験からですが、重ねボタンこそ、手縫いの象徴✨って感じなのですが、なんか袖が擦れると重ねてる部分がズレて出ちゃったりして自分で直したりして面倒だったことがあり。。。)、ボタンは本水牛ボタンに焼き加工(オプション)を施した若干渋めのお洒落な物を選びました。
シャツはヘリンボーンの割と地厚な水色でアイロンも割と楽だと言う綿素材。襟は広がりすぎていない物で。

まぁ、報告としてはこんなとこでしょうか🎵
次は仮縫いが出来上がって試着してみるのかな?
そうそう、こちらのお店はリーズナブルではありますが、芯地は馬毛が入った物を使っていると言う話ですし、1ヶ月後に美しいスーツが出来上がることを期待しております。(と言っても、このブログを書いているうちに1ヶ月が経ちそうですね。)
と書いていたら、もう出来上がったそう(最初の説明では仮縫いがあるって話だったが😅)なので、年始早々いただきに伺う予定です❗

楽しみですね~🎶