うちに帰るまでが遠足です!映画の世界へ遠足に行ってみました。〜好きなものを語ってみよう『映画篇』〜

お齋藤:えっと…皆様こんにちは。いつにない更新速度が続いておりますが、それも
これもお齋藤のロング・バケイションが多大に関係しているとかいないとか…。
まあ、こんなハイスピードも滅多にないと思いますので今回もひとつお付き合いくださいませ。
さて、今回は[我々のすきなもの]シリーズ第3弾、映画篇でございます。…実はこの
[好きシリーズ]の企画を出したのはわたくしなんですが、言い出しっぺのわりに全
然映画通じゃないんですよ…あまり映画館に足を運ぶわけでもなく、かといってレン
タルでチェックを欠かさないわけでもない、むしろテレビ放映で観るタイプ。偏り
まくりんぐではありますが、お先生こんなわたくしと語ってくださいますか?


お先生:おお、語ってやろうじゃないの!そんなわたくしは今日も会社の関係で手
に入れたチケットで『GOEMON』を観に行って参りました。明日までだったの
よ。ギリギリ間に合って良かった!超面白かったよ!!わたし、あれに3200円
払ってもいい!それくらい面白かった!!お齋藤さまと一緒に行った『K-20』の
数十倍面白かったよ!!やっぱり中途半端に作ってないものは、CGに頼り過ぎて
どうとか文句言われたとしても、面白いに決まってる。とにかくあのCGロケー
ション、美術、衣装、俳優の豪華さ、すごかった。
……ということで、『GOEMON』について熱く語りすぎましたが、ここ数年、お
齋藤さまが場で観た映画って何がある?殆ど私と一緒に観に行った映画じゃない?


齋:…ええ、申し訳ありませんが正にその通りです。実は先日友人と一年ぶりに会っ
た際に『スラムドッグ・ミリオネア』の感想を聞いたんですが、そこではたと己の
最近の鑑賞履歴を思い返し愕然。『相棒』×2、『魍魎の匣』『次郎長三国
志』『K-20』果ては今度ご一緒していただく『ハゲタカ』迄全てお先生と観た邦
画でした…その前ってなんだろう。『バタフライ・エフェクト』かなぁ?


先:私はそのほかにも『ボーン・アルティメイタム』、『落下の王国』、美輪明宏
の映画『黒薔薇の館』『黒蜥蜴』、『ドリーム・ガールズ』や『CHICAGO』のミュージカル系…あとなんだろう。
飛行機の中でも観た映画いくつかあるけど。あれはレンタルと同列か。
なんかマニアっぽい映画ばっかりだなぁ。しかし、『バタフライ・エフェクト』って2005年の映画ですが……。


齋:あ、案外最近だわ。いやわたくし幼少時代に近くに映画館のない生活だったもん
で「映画を観に行く」という行動様式があまりないんですよね。「少し待とう、レ
ンタルかテレビに来る!」みたいな。最近は一応近場にシネコンが出来たから割と
手軽にはなったんですがそれでもあまり行かないなぁ。


先:最近?!?!?!どこが?!今年は2009年ですよ。映画ってのは田舎の人の唯
一の娯楽なんじゃないの?よく、俳優が子供の頃の唯一の楽しみは10円握り締めて
映画館へ行くこと…みたいのあるじゃない?まぁ、ここでも言ったと思うけど、私も
子供の頃そんなに映画館行くタイプではなかったけど、東映アニメ祭以外の映画で
は、夜、親が会社から帰ってきてからどこへ行くか何をするかも知らずに連れられ
て観た『ラスト・エンペラー』が衝撃の初体験だったわ。あとはその後の『天河伝
説殺人事件』か。まぁ、私も映画館に行くのはアクションかこれはテレビでやるま
でには相当時間かかるだろうな、と思うような映画が観たい時のみですか。1800円
なんて割高だと思うし。


齋:そんな田舎の映画館はテレビの普及していない時代ですから…今思いだしたけ
ど、確か友人に誘われ『パイレーツ・オブ・カリビアン3』は観に行った。あれは
2007年だよ!これは最近よね!?良かった、良かった。しかし前2作は未見(ネタバレ
はしていった)で。思うにわたくしの中の映画は『ゴールデン洋画劇場』と『金曜
ロードショウ』が原点なのよね。なので、角川映画(含む金田一)とヒーローアク
ション(『007』とか)ばかり。あと『ホット・ショット』が大好きだった。


先:あぁ、あのチャーリー・シーンレイバン掛けてるやつね。あの頃のああいう
ポスターのイメージよく覚えてるな。映画のタイトルは忘れちゃっても、すぐ思い
出した。で、この企画やる前に、お齋藤さまの好きな映画って、どうせ『007』と市
川崑の金田一映画、あとは『亀は意外と速く泳ぐ』でしょ?って言っちゃったけ
ど、出たね、『007』。


齋:どうせわかりやすいラインナップですよ…わたくしもかつては『007』に然程興味
なかったんですが、深夜にあの迷作『〜二度死ぬ』を観て衝撃を受けまして。い
や、あれは今観てもクリティカル・ヒットよ。『シベリア超特急』といい勝負。思
うにわたくしの中にふたつのアプローチがあるのよね、こういう[大人の本気変化
球]タイプと『亀〜』『サボテン・ブラザーズ』みたいな[ゆるいけど直向き]な笑いと。
シリアスでいえば中学の時にテレビで観た『エレファント・マン』。母も観て泣いていたよ。


先:うちはそういうの「怖いから」とか言って、見せてもらえなかったと思う。
親と観た映画(ま、これもテレビだけど。しかも殆ど小学生時代)は大好きな
ジェーン・エア』、『ベン・ハー』『ハムレット』『アラビアのロレンス』『風
と共に去りぬ』『誰がために鐘は鳴る』とか、白黒が多かったけど、そのお陰で歴
史的大作映画は結構観たな。今もよく通販で売ってる、古い映画100本セットを親が
買ったので、実家に帰るたびに観ています。この前のGWに観たのは『百万長者と
結婚する方法』(モンローが出ている映画ね)。すごく面白かったわ。


齋:いいねぇ。『ベン・ハー』『十戒』『ウエスト・サイド物語』は中・高の授業で
観て凄く好きになった。『サウンド・オブ・ミュージック』も!最近はレンタルも
せずにBSで映画観てる。邦画ばかりだけど『サマータイムマシンブルース
花とアリス』『深呼吸の必要』『8月のクリスマス』…レンタルだと『運命じゃない人』が良かった。


先:上記の邦画、すべて観ていません。『花とアリス』は録画してあるのに、岩井
俊二の映画って食指が向かん。私は洋画だと単館系好きなんだけど、邦画はどうも
娯楽を求めてしまうよ。矢口監督とか好きだね。林海象監督の『濱マイク・シリーズ』も。
あと鈴木清順は『ピストル・オペラ』も『オペレッタ狸御殿』は映画館行ったし。
学生のころ、深夜まで起きてテレ東の映画(シネ・バ・ランバとかバリシネ)観てたね。
『GONIN』とか。最近、あの枠で映画やってくれないよね。
『寝ずの番』までやってくるのはあの枠だけなのに。


齋:『肉体の門』とか?日テレの深夜映画枠もその方面とんとご無沙汰よね。わたく
し、そこでポーの『陥し穴と振子』の実写版観たりした。ちなみに、正しい子ども
が観るべきジブリ作品は「またやるだろう」という理由で延び延びにし、何とデ
ビューが25歳過ぎてからという惨事を引き起こしてしまいました…。ちなみにやはり
蟲が怖くて『ナウシカ』は観たことないっす。


先:私は『魔女の宅急便』から映画館で観てる。この前も『ポニョ』観に行った
し。宮崎駿作品で一番好きなのは『魔女の宅急便』と『となりのトトロ』、ジブリ
作品で一番好きなのは『耳をすませば』です!こういう趣味は全然違うねー。『G
ONIN』とジブリ作品を観ている私の守備範囲が広いのか?


齋:いや、わたくしが狭すぎなだけかも。ジブリを観ずに『首都消失』や『この子の
七つのお祝いに』を観る小学生は正しくないだろう。『耳をすませば』は原作が好
き(柊あおいをみて育ったんだから!)だったから観ようかと思ったんだけど結局見
逃したわ。


先:いやだ!『この子の七つのお祝いに』思い出しちゃったじゃない!超トラウマ
だわ。でも、幼少期にこの辺りを観てるところが、われらの共通体験だよねぇ。自
慢出来ない体験だけど……。


齋:我々の基本はやはり角川映画なのねぇ。あれ観てからしばらく岸田今日子先生観
る度身震いしたっけ。あ、松竹で奥山親子が頑張ってた時代のも好き。『人でなし
の恋』とか。あれで羽田みっちゃんが羽ばたいたんですもの。


先:『RAMPO』とかね。『ハチ公物語』も劇場に観に行ったわ。ハチ公といえ
ば、ハリウッド版『ハチ公物語』のCMを昨日映画館で観たけど、秋田犬、超可愛
かったわ!リチャード・ギアとか別に必要ないくらいだった。奥山和由どうしてる
んだろうねぇ。『地雷を踏んだらサヨウナラ』はチームオクヤマ第一作目なんだ
ね。あの映画も本当に良かった。浅野忠信がああいうメジャー?な映画に出るのは
結構好き。『GONIN』も奥山かぁ。『つぐみ』もだって。あ、あと私は大林監
督作品も好きです。特に『ふたり』が。赤川次郎大好きだから、原作も好きで。結
構内容は違う気もするけど、映画版も好き。われらの尾美(としのり)ちゃんも大
林作品では活躍するしねぇ。


齋:監督モノといえば何だかんだで森田芳光も観ちゃうなぁ。映画館迄足を運んだの
は『39』くらいだけど、『失楽園』も『阿修羅の如く』も観たクチです。


先:『失楽園』はどう考えても淳一の影響で、森田はそんなでもない気が。私は
『阿修羅』観てないんだよねぇ。あ、篠原哲雄の『木曜組曲』は?あれ面白かったよね。


齋:『木曜組曲』観たいなとは思っていたけど未見なの。恩田陸の原作は読んで面白
かったなぁ。篠原哲雄は『深呼吸の必要』と深キョンの『死者の学園祭』しか観て
いないの。


先:あれ、そうだっけ?テレビで観た後、お齋藤さまと話した記憶があるけど、観
てなかったんだ。色々話しては来たけど、あとはまぁ邦画だと角川映画しかないよ
ね。私のベストは薬師丸ひろ子松田優作の『探偵物語』。これが本当に好
き!!ラストの成田空港のシーンなんて、何度巻き戻して観たことか!薬師丸ひろ
子の角川映画は『Wの悲劇』とかどれも大好きだけど、やはりこれが断トツだなぁ。


齋:わたくしの今のところのベストはやはり『亀は意外と速く泳ぐ』かな。あと他に
あげるならば松岡錠治の『私たちが好きだったこと』。宮本輝原作なんだけど『き
らきらひかる』の監督で夏川さんが出ていて野沢尚が脚本というわたくしにとって
の美味しいもの盛り合わせだから。


先:確かに美味しい組み合わせだ。真面目な?話をするなら、私はカンヌでグラン
プリをとった『桜桃の味』が好きというか、大切な映画だな。あれ、誰の人生も一
度は必ず助けてくれる映画だと思う。実際、私は観て人生変わったし、詩も書い
ちゃったくらい。何度も観るような映画ではないけれど、いい映画です。


齋:わたくし以前BSで放送した際に録り損ねたわ…。それと『我が谷は緑なりき』も
いいと人に薦められたけど観ていないんです…。観たいとは思っているけどタイミン
グかなぁ。


先:そういう映画のタイミングは本当に観るべき時に来るから大丈夫だよ。私だっ
て、いい、いいと言われている『ベルリン天使の詩』をビデオに録ってもう何年も
暖めてるもん。『カリガリ博士』数年前やっと手を付けたけど。そういえば、巨匠
の映画としてはやっぱり面白かったのが黒澤明。『七人の侍』も『用心棒』も3時
間があっと言う間だった!長年面白いと評判のものはやっぱり面白いんだねぇ。


齋:そうだね。名作は淘汰されずいつまでも残るものね。わたくし、学生のときの授
業で『博士の異常な愛情』を観たんだけど、凄く面白くて。ピーター・セラーズ
ピンク・パンサー』のイメージしかなく然程興味はなかったんだけど、あれもや
はり出会うべくして出会えたんだろうねぇ。先:そういう意味では、キューブリッ
クの作品、全然観てないです。黒澤映画みたいに、観るまでに何年もかかっちゃう
んだろうなぁ。損してるんだろうなぁ。あ、私はハリウッドの俳優でなら、マッ
ト・デイモン、エドワード・ノートンティム・ロス、あとはロバート・レッド
フォード、ハリソン・フォードが好きなので、彼らが出ている映画はかなり好きで
す。特にアクション・シリーズで大好きなのが、トム・クランシー原作の「ジャッ
ク・ライアン」シリーズ。『今そこにある危機』とか。主役がハリソン・フォード
から代わってしまったあと、好きになったのが、ロバート・ラドラム原作、『ジェ
イソン・ボーン』シリーズ!もう、文句なしにマット・デイモンが格好いい!しか
し、これも3作で一応完結してしまった。残念。


齋:おっ、ここでさりげなく好きな俳優international開幕?わたくしその中だとエ
ドワード・ノートンロバート・レッドフォードが好き!あと基本的に歴代ボンド
は好きだな。ピアーズ・ブロスナンはテレビドラマの『探偵レミントン・スティー
ル』が良かったわ。好きな俳優大集合だったら最近の“オーシャンズ
シリーズ”だな。最新作にはアル・パシーノまで出してくれちゃって!


先:といって、観てないんでしょ?しかも、2007年の話だし。しかし、私も大好き
よ、アル・パチーノ。『ゴッド・ファーザー』も好きだけど、『セント・オ
ブ・ウーマン』が一番のお気に入りかしら。


齋:『ゴッド・ファーザー』は今あのテーマ曲を聴くとDO-YOのデ・ニーロの物真似
が邪魔をする…。もう一度観て正しい姿を上書きしなくちゃ。とか言ってたら『アン
タッチャブル』もまた観たくなってきたじゃないですか!
しかし最初の心配も杞憂に終わり、何だかんだ言って盛り上がったねぇ。


先:本当だ。映画通でもなんでもないのに、こんなに長くなってしまったねぇ。し
かし、逆に言い換えれば、テレビのことを語り始めるともう何年経っても終わらな
いけど、映画のことなら、1スレッドでなんとか収まるということか?


齋:そうだね、よく「最近は面白いドラマがない」と嘆いているけど、何だかんだで
テレビについては過去も未来も含めて話題が尽きないのよね…。
何だかまたテレビの存在について再認識したかも。
まるで長期旅行から帰って自宅で「うちが一番」と言うみたいだ。
お先生、今後ともテレビについて考察していきましょうね!
そして皆様、そんなわけでこの[お先生とお齋藤様のテレビ日記]、これからもご愛
顧のほど宜しくお願いいたしますm(__)m