文学とテレビの関係〜『あらすじで楽しむ世界名作劇場』〜

齋:どうも、こんにちは。
こちら関東はなんとか残暑も終わりそうな気配です。
いよいよ秋。ドラマも味覚も本格的にシーズン到来ですかね。


先:お齋藤さま、昨日の日テレ『あらすじで楽しむ世界名作劇場』観ました?
私としましてはなんかイマイチだったわ〜。
千原ジュニアはさすが前回の『ロビンソン・クルーソー』に続いてうまかったけど。
あの人は文学の楽しみ所・突っ込み所が分かってるよ。
しか〜し、『人間失格』や『ジキル&ハイド』などはイマイチだったなぁ。
あんなむかつく人物の怖え〜話はウエンツ君でさらっと片付けては駄目だよ。
集英社版・小畑健の新表紙の三次元化だよねぇ。
ネタの宝庫なんだし豊崎由美あたりが斬ってくれないと。
私としては最後の「あの子は本当に天使でした」を入れて欲しかった。怖え〜。


齋:『人間失格』、出だし好きなわたくしとしましては、
「わたしはその男の写真を三葉みたことがある」も欲しかったです。
まあ、きっと"新たな切り口"の『人間失格』だったから、あえて有名フレーズ群は外したのでしょうな。
『ジキル&ハイド』、モンキー・パンチの絵はCGに向かないと思いました。というか、『ルパン』自体、絵柄を昔みたいに戻してほしいなぁ。
あ、『蹴りたい背中』、なぜハリセンボンだったのでしょうか。


先:本当だねぇ。まず、モンキー・パンチ事務所はCGの活かし方を知らないのでは?
2次元で十分なので、ファンを喜ばせて欲しかったよ。
ハイドさんも怖くなかったしなぁ。なんかあれでテンション下がっちゃったよ。
そして、一番の謎の『蹴りたい背中』。
この番組の中で唯一ちらりとも読んだことがなかったので(もちろん一連の騒動は周知ですが)ある意味、あらすじを教えてくれて嬉しかったよ。
しかし、再現VTRが生々しかったけど、
私の知ってる限り、あれはそもそも生々しい話だから合格なのでしょう。
エビちゃんだかなんだかをハリセンボンのはるかにしたのはある意味、アンチテーゼなのか?まぁ、そこまで深く読み解く必要はあるまい。
アンナ・カレーニナ』は如何でした?
私は宝塚で観たものの影響が強くて、ウドちゃんは気持ち半分で観ましたが。


齋:へぇ、元々が生々しい話なのかぁ。
わたくしも内容すらよくわからなかったのでありがたかったです<『蹴りたい』
しかし、"初の映像化"と銘打たれていたけど、『インストール』は片岡Kが映画で撮っているわけだから、"初のドラマ化(TV作品)"or"『蹴りたい背中』の映像化"、なんでしょうね。一瞬混乱しましたわよ〜。
アンナ・カレーニナ』は読んだことはなかったのですが、
村上春樹の短編集、『TVピープル』に入っている『眠り』という作品で、
主人公の主婦が一睡もせず『アンナ・カレーニナ』を読みふけるというのを読んで以来、なんだかわたくしも読んだ気になっておりました。
まず、ロシア文学自体読んだことがほとんどないものでして…
面白そうだし、『あらすじ』特需が去ったら読んでみようかと思います。
宝塚作品だとよりドラマチックでおもしろそうだわ。


先:春樹と『アンナ・カレーニナ』……。聞いただけでお腹いっぱいです。私としましても、ホント、ロシア文学って長いなぁ……、と改めて感じました。
宝塚はヴィロンスキー・朝海ひかる様がウドちゃんと違ってとても美しかったですわ。
だから、コント見ている様にしか思えなかったですよ。
ちなみに、アンナ役は紺野まひるちゃんだったのです。
あとは、やっぱり『地獄変』!!
この為に待っていたと言っても良いくらいでしたわね。
春猿さま、さすが素敵だったわ。


齋:いや、あれは浅井企画満載のコントでしょう。
しかしウドは相変わらずコメントが秀逸だわ。流石天然。
身近にいると面倒くさいけど、画面越しな分には最高。


先:いや、浅井企画コントはとても素晴らしかったですけど。


齋:『地獄変』、あれを観るために2時間待っていた甲斐がありましたよ。
昔から切り絵の昔話とかを怖がっていたわたくし(ex.モチモチの木)、
春猿氏の演技といい、知っている話なのに引き込まれてしまいましたわ。
あれはトリでしかるべきでございました。
惜しむらくは、戸田菜穂がコメンテーターにとどまっていたこと。
ぜひなにか朗読とかして欲しかったのぅ。


先:戸田菜穂、この前何処へいった?って言っていたけど
ちゃんと日テレに登場しましたね。
さて、トリの『地獄変』。前回のトリは酒井俊也がやった『変身』。
今回と同じように、役者だから最後は一人芝居で終わらせたんだけど、
ザムザ君の虚しすぎる残酷な末路をあまりにも真剣に演じてしまった所為で周りのゲストや所さんは「すごっ」って感じで「演技に引き込まれちゃいました」って言ってたけど私としてはドン引きでしたよ。
『変身』の面白さが台無し。あれではただの可哀想な話でした。
演じる本人はあくまで滑稽にやってこそ不条理劇なのにねぇ。
その点、春猿はそれ自体が凄まじい業火であるかのような作品を
物語るように演じていて、歌舞伎役者である彼と作品が見事にマッチしておりましたわね。


齋:ああ!そういえばやっていましたね、酒井俊也!
一応、酒井氏のキャラがコミカル(バラエティでおなじみになりつつある)だからキャスティングしたのでしょうが彼はやりこんじゃったんだろうなぁ。
ちなみに、先日わたくしがBS日テレで観た火サス『検事・霞夕子/捨てられた女』では無垢で幸薄いホステス(被害者)が杉田かおる、彼女のどうしようもないヒモに酒井俊也という、今のバラエティでは真逆のキャスティングでしたよ。
そうそう、戸田菜穂で思い出したんだけど、昼ドラで小沢真珠と共演してた妹こそ、いずこへ?


先:もう、お齋藤さまったら、いくら戸田菜穂のことが好きだからって
彼女のきょうだいのことをこんなに気にかけてあげてるのは
私たちだけですよー。


齋:てへっ。すまんすまん、『ええにょぼ』も観ていたものでねぇ…。
しかし、次回はいつやるのかしらね?
できれば、ゴールデンのお茶の間を固まらせる作品を流してほしいわ。
…そうね、どうせなら忠実に村上龍『トパーズ』とか、荷風の『墨東綺譚』でも映像化してほしい。
あ。杉本彩さまにご登板ねがいましょう。


先:千原ジュニアには『ユリシーズ』か『失われた時を求めて』をやって欲しいよ。
『墨東綺譚』いいねぇ。是非映像化を!永井荷風シリーズとかやって欲しい。そしたら、あとは泉鏡花だよねぇ。
なんか、もう「あらすじ」は知ってるやつばかりだから、
映像化することにしか期待していないという。
前にBSでやったあらすじ紹介の番組も面白かったから、またやって欲しい。
豊崎由美の『風立ちぬ』最高だった!
ところで、ちょっと話を変えてもいいかしら?
今日のある新聞の投書に
探偵学園Qについて、最後に出てきたボス役が演技力も存在感もないような俳優で、もっと名優を配すべきだった」とありました。
どうでしょう?この「演技力も存在感もないような」俳優は誰あろう、若松"天井桟敷"武史様なのですぞ。
私なんてチラッと見たとき、驚いて小躍りしちゃったのに。
若松さん独特の一定のトーンで話す台詞も、「なんか暗黒〜!」って感じで良かったと思うのになぁ。
最近、この手の役は北京原人本田博太郎氏ばかりだから、
どっから若松さんもって来たんだ!?と意外なキャストで良かったのに。


齋:プルースト!確かにいいわ。やはり長篇を教えていただきたい。
泉鏡花、あらすじはわかるんだけどなぁ。
若松氏、存在感ないって…。まああのドラマ内では存在感もなにもないかもな。
きっと投書人さんの求めるインパクトは顔面的なものなのでしょう。
だったら安田大サーカスのクロちゃんでもいいってことか。
…というか『探偵学園Q』、そんなことに…・
なんのかんのいって、本当にお先生ったらつきあいがいいんだから〜♪


先:いや、ほんの少し観ただけですよ。チラッと、チラッとね。
と、いいつつも、今期ドラマ最終回は結構観ちゃいました……。
昨日の『花ざかりの森たち』……、じゃなかった、
どうしてもこう言っちゃうんだよねぇ。
本題よく分からないから『ツケメンパラダイス』でいいや、
ふ〜ん、そうやって終わるんだぁ、って感じでした。
あと、上川がCGみたいてか、ファンデーション濃いていうかで格好良かったよ。
あの髪型ホント凄い〜。漫画の世界です。『肩ごし』も少し観たし。
『女帝』に至ってはほぼ全部。お齋藤さまだって観なかったのにさ。
ほんと、スイマセン。。。
ちなみに、小栗旬、またコナンやるみたいです。これもどうだ?!


齋:えぇと…またやられるのですか、コナン。……未来少年、ではないやつを。
まあ前回も観ていなかったのですが、日テレってば推理少年モノを囲い込みますな。
ナマを言うようですが、わたくしそんなに小栗旬に対して感慨がないので観ないな、これも。
上川、そんなに格好よいスタイルなのに次は『スワンの馬鹿』なんてなにか悪いことしたの?
ちなみに、どうせイケメン・完璧・セレブなら『ここはグリーン・ウッド』を実写化すればいいのに。
あれは女装少年だからダメなのか?同性愛っけがあるからダメ??


先:もう古いんですよ。きっと。
ちなみに上川の役も女性恐怖症だからホモ?てな設定らしかったです。
だから同性愛っ気は大丈夫だと思いますけど。


齋:そういう役だったのね。というか、『有閑倶楽部』だって結構年季入っているけどなぁ。
いや、しかし徐々に終わっていくなー、今期連ドラ群。
実は最近ちょっとBSで週末にやっている『どんど晴れ』を観てしまうことをここで告白いたします。
どうしても相手役の内田朝陽が誰かに似ていて仕方がないのです、
あと半月、誰だか思いだせるようにここで宣言して締めようと思います。